「折れない心 レジリエンス」

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正月からあまりにも多くの悲劇が起きており、被災者の人々は心が折れそうになっているのではないかと心配しています。
このような状況において挫折や苦難を乗り越える唯一の方法は、「レジリエンス」を鍛えることではないかと思っています。
レジリエンスは日本語で「復元力、折れない心」と訳される言葉です。人生にはその大小に関わらず挫折や苦難はつきものです。レジリエンスをどのように鍛えたら良いのでしょうか。
能登半島地震などの自然災害は自分の力だけではどうすることもできず、さらに自分や身内の方が病気になった際に、その病気が非常に重く難治性だったり、悪性(癌)の場合には「心が折れそう」になりますね。災害や病気で身内の方の死に直面した際には心が折れてしまいます。
このような人生の挫折や苦難から立ち直るためにはどうしたらよいのでしょうか。
レジリエンスを鍛えるプロセスについて解説し、ああ、そうか!と納得して腑に落ちた本を紹介しましょう。
「オプションB」(シェリル・サンドバーグ、アダム・グラント著)は「折れた心」の回復について大変示唆に富む内容です。著者のサンドバーグ女史は米国のIT企業フェースブック(現メタMeta)の執行役員ですが、旅行先で夫を心筋梗塞で亡くします。最愛のパートナーを突然失い、人生のどん底につき落とされてしまった著者が、親友の心理学者、グラント博士の助言に従って考え、行動するにつれて徐々に折れた心が回復していくプロセスが書かれています。
 人が失敗や挫折などの苦難から立ち直る際に次の「3つのP」が大きなブレーキとなるようです(心理学者 マーティン・セリグマン)。
  1. 自分が悪いのだと思うこと(Personalization 自責化)
  2. あるできごとが人生のすべてに影響すると思うこと(Pervasiveness 普遍化)
  3. あるできごとがずっと続くと思うこと(Permanence 永続化)
本著ではこの3Pをとてもわかりやすく解説しています。つまり「サイテー(最低)なできごとが自分のせいで、何もかもがサイテーで、この先ずっとサイテーだ!」という考えが、頭のなかをぐるぐる回り続ける状態が、折れた心のままになってしまう最大の原因だと教えてくれます。
 タイトルの「オプションB」とは次善の選択肢の意味です。著者の今までのバラ色の人生が「オプションA」(最良の選択肢)であり、それが夫の死により突然失われ「オプションB」を選択せざるを得なくなった場合に、ブレーキとなる3Pからどのように脱却し折れた心を回復していったら良いのでしょうか。
著者はレジリエンスとは「逆境への反応の強さと速さ」であり、私たちはそれをつくり上げることができます。それは気力を持つなどということではありません。それは、気力の周りにある筋肉を鍛えることです」と述べています。この筋肉を鍛えることが回復力の根源となるのです。この筋肉を鍛えるために、フェースブックに自分の苦悩をオープンに打ち明け、職場に復帰し仲間と接する時間を増やして「自分は一人ではないのだ、ここが自分らしくいられる場所だ」と実感していきました。
 しかし、最後まで残ったのが「この苦悩が永遠に続くという思い」だったのです。「苦しみは時間が解決してくれるよ」とよく言われますが、なかなかそうは上手くいかない場合が多いと思います。著者のサンドバーグは2つのことによってレジリエンス筋肉を鍛えて、苦悩の永続化を乗り越えられたと述べています。この2つとは
「感謝」と「喜び」
です。共著者のグラント博士が、著者に毎日3つの喜びの瞬間を書き留めるよう指導しました。喜びを書き留めることを続け、徐々に内面的な心の喜び、平穏が得られるようになり、そのことに感謝できるようになったと述べています。この喜びと感謝の気持ちが「苦悩の永続化」から著者を救ったと思います。
人はだれでも「オプションA」(最良の選択肢)を選びたいと思いますが、なかなかそうはいきません。私たちは回復力を鍛えて、「オプションB」,「オプションC」を選択せざるを得ない場合でも、人生を幸せに歩んでいきたいですね。
人生は短く、無駄な日々はないからです。
 最後に私がレジリエンスを鍛えるために大切にしている「3KAN」を紹介します。
  1. あらゆることに関心(KANSIN)を持つこと、
  2. 感動(KANDO)する柔軟性をもつこと、
  3. そして感謝(KANSHA)する心をもつこと
大事なことはいつも前に向かって歩くこと  東京丸の内仲通りのストリートアート

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