治療の方針

下肢静脈瘤

定義:下肢表在(浅在)の静脈が拡張蛇行する疾患。
原因:1.静脈壁が弱い為 → 静脈の拡張
2.静脈弁が壊れた場合 → 静脈血の逆流
静脈瘤が出来るのは、壁の弱い部位の拡張と弁の障害による静脈血の逆流が原因と考えられていますが、どちらが先に生じるかまだ解っていません。いずれにしても症状のある多くの静脈瘤では、両方の所見がありもともと壁や弁が弱い(遺伝)為と考えられます。さらに静脈瘤発症を助長する因子に人種、性差、長時間立っていること(姿勢)、年齢、妊娠、肥満、ホルモンなどがあります。

 

症状

下肢の症状:
下肢の重い感じ、疲れやすい、だるい、痛み、ピリピリする感じ、むくみ(いずれも夕方に強い)、就寝時のこむら返り。

皮膚の症状:
怒張する蛇行する静脈、クモの巣状、かゆみ、皮膚に茶褐色の色がつく、皮膚炎・湿疹(うっ滞性皮膚炎)、皮膚・皮下脂肪が硬くなる、皮膚潰瘍

二次的な症状:
急性血栓性静脈炎、出血・皮下出血、肺梗塞(非常に少ない)

 

主な検査

1.超音波ドプラ(連続波)(外来で主要静脈の逆流の有無を調べます)
2.カラードプラ
3.下肢静脈造影

1.2は超音波を用いた検査で、ほとんど疼痛は伴わない
3は多少の痛みを伴う検査です

 

私たちが行っている治療法

手術治療としてはストリッピング手術を行っています。局所麻酔ですので、少しの痛みがありますが、術直後より普通に歩行できます。日帰りも可能であるが、3泊4日の入院が必要です。さらに硬化療法を当日又は後日併用しています。

更新日:

Copyright© つくば血管センター , 2024 All Rights Reserved.