「2nd Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2012」報告書

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バージャー病研究所、東京医科歯科大学バージャー病研究グループ,
大阪歯科大学歯周病学講座およびタイバージャー病研究グループ共催による
(2012年6月22-24日、タイ チェンマイ)

日本側参加者
岩井武尚 (つくば血管センター・バージャー病研究所理事長)
寺﨑宏明(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野)
猪狩公宏(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野)Rajakaruna G. Amodini (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野)
梅田 誠 (大阪歯科大学歯周病学講座)

タイ側参加者
Prof. Kamphol Laohapensang (Department of Surgery, Chiang Mai University Hospital)
Dr. Kittipan Rerkasem (同上)
Dr. Spapong Arworn(同上)
Dr. Sarranat Oorapin (同上)
Prof. Pramook Mutirangura(Siriraj Hospital, Mahidol University, Bangkok)
Dr. Nuttawut Sermsathanasawadi (同上、元東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野 大学院生)
Dr. Supatra Sang-In(Department of Periodontology, Chiang Mai University)

活動報告書

昨年、2011年6月に日本のバージャー病研究グループとタイのバージャー病研究グループ共同で、チェンマイにおいて、Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2011を共催しましたが、今年度も2nd Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2012を共催いたしました。この間タイは未曽有の大洪水に見舞われましたが、今年もお互いに新たな研究成果を出し合い、共同研究に向けて親睦を深めました。

2012年6月22日

今回日本から5名のバージャー病研究グループが参加しましたが、4名は羽田から、1名は関西空港から22日未明に出発して、早朝バンコクで合流し、現地時間9時15分にチェンマイ空港に到着しました。(時差+2時間)

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合流したバンコクの空港内で

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Kamphol 教授と楽しく歓談6月24日

朝の9:30からミーティングルームで互いの研究成果を発表しました。
演題の1番目はKamphol 教授の元、チェンマイ大学血管外科からDr. Supapong Arwornが Which Criteria should we use to diagnose the TAO patients” という演題で講演を行い活発な討論が行われました。

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チェンマイ大学血管外科Dr, Supapong Arwornの講演と討論

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岩井バージャー病研究所理事長の講演

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Dr. Nuttawut Sermsathanasawadiの講演

2番目に岩井理事長がバージャー病患者に対しsypathectomyを行ったものは長期予後が良好であることに関し “Collateral circulation and sympathectomy effect in Buerger disease patients: The differences between patients with major amputations and patients who can enjoy skiing.”という演題で講演され、3番目にタイ、バンコクMahidol 大学 Siriraj 病院から元東京医科歯科大学血管外科留学生だったDr. Nuttawut Sermsathanasawadiがタイにおけるバージャー病罹患状況の推移について “Thromboangiitis obliterans in Thailand” という演題で講演され盛んに討論が行われました。

4番目に、東京医科歯科大学血管外科から寺崎先生が “Near Infrared lays-induced Fluorescence of ICG to Assess Regional Microcirculation” の演題で講演されました。

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寺崎先生の講演

午後からは、猪狩先生が “Association of periodontal diseases with the development of systemic diseases”という演題で歯周病と血管疾患の関係について総説を講演され、続いて東京医科歯科大学大学院を今年の3月に修了したDr. Amodiniがモノクローナル抗体を用いた歯周病原細菌の生体組織内の局在について “Localization of Porphyromonas gingivalis and Tannerella forsythia in Gingival and Subgingival Granulation Tissues Using Novel Monoclonal Antibodies” の演題で講演されました。最後に梅田が歯科の立場から見た血管疾患との関係および今後の展開について “The concern of Periodontal pathogens with vascular diseases and a new strategy to control them.”の演題で講演いたしました。

活発な討論により予定時間を30分以上延長して終了しました。

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猪狩先生の講演に対する討論の様子

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Dr.Amodini の講演

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梅田先生の講演

今回は、全部で7題の講演でしたが、打ち解けた雰囲気の中で昨年以上に活発な討論が行われ、次回へのバージャー病の研究の展開を目指していくことになりました。

最後に、全員が集まって記念撮影を行いました。

全員が集まって記念撮影

6月25日

当日は日曜日だったので、午後は、毎週日曜日に開かれるサンデーマーケットに出かけました。ワットプラシン(Wat PhraSingh)という有名なお寺からターペー門までが歩行者天国になっており、その間の大通り一帯が出店で埋まり沢山の人出でにぎわっていました。

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Wat PhraSingh

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内部の様子

6月26日

早朝チェンマイからバンコク経由で岩井理事長他3名の先生方は、東京へ、梅田は大阪へ帰国しました。
今回の、2nd Buerger Disease Forumin Chiang Mai2012も大変有意義な会であり、今後ますます、日本とタイ共同でバージャー病研究が進むことを願っております。

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